そんな疑問に答えます。
まだ、先の話ではありますが、その時期もすぐにやってくるでしょう。
また、参入のための審査は新B1リーグが始まる2026-27シーズンより前からスタートします。
2026-27シーズンに新B1リーグに参入するには、かなり厳しい条件が並んでいます。
各クラブにとって早急に参入に向けた準備が必要になるでしょう。
この記事を読むことで、新B1リーグの目的や参入条件、アリーナー条件について知ることができます。
なぜ新B1リーグなのか?
まず、新B1リーグについて簡単に説明します。
この計画が発表された裏側には、次のBリーグが掲げるビジョンがあります。
B.LEAGUEに関わる人々をより幸せにできる存在に。
このビジョンのもと、新B1リーグが始まろうとしているのです。
バスケができるだけ、バスケを楽しめるだけの環境を作るのではありません。
Bリーグに関わる、ファン、地域、選手、子供達、パートナー、クラブなど全ての人々の幸せを実現するためです。
それに貢献できるのがBリーグであるというだけです。
クラブが良い、バスケが強いだけでは、本当の成長(長期的な成長)は見込めません。
クラブが活動している地域やそこに住む人々の活性化にも貢献する必要があります。
逆にそれができれば、クラブはさらに盛り上がります。
そして、さらに地域や人々も盛り上がります。そういった相乗効果が生まれるのです。
Bリーグはこういった社会的な循環機関のような存在を目指していると感じられます。
そして、世界でトップクラスのリーグを目指すのが新B1リーグです。
世界で戦えるクラブを創出することを目指しています。
また、世界市場を見据えたグローバル化、NBAに次ぐ規模のバスケリーグを目指しています。
これらのBリーグのビジョン達成のための第一歩として、新B1基準を設け、アリーナ計画をスタートさせているのでしょう。
これまでに発表された企画はほんの序章にすぎないでしょう。これからも楽しみです。
新B1に参入できるチーム数は?
新B1リーグに参入できるチーム数は、開幕初年度(2026-27シーズン)は原則最大18チームと想定されています。
しかし、参入できるのは、厳しい審査を突破したクラブのみで、最小クラブ数は10クラブとしています。(審査を突破するチームが10チームに満たない場合は新B1の開幕見送りの予定)
初年度以降(2027-28シーズン以降)については、審査基準を満たすチームがあれば新B1に参入することができます。
逆に、審査(毎年実施予定)基準に満たさない場合はB2への降格もあります。順位による昇降格はなく、基準を満たしているかどうかが問われます。
なお、新B1リーグ2年目以降は、クラブ数の上限もなくなる予定です。
新B1基準はどんな基準?
ここまで、「なぜ新B1リーグがスタートするか」と「新B1リーグへの参加チーム数」について説明してきました。
では、どういう基準を満たせば、新B1リーグで戦えるのでしょうか?
生半可は基準ではありません。現時点でほとんどのクラブはこの新B1リーグの基準を満たしていません。
公式より発表された新B1リーグ参入の基準は大きく3つの観点です。
⇨平均4,000名以上
売上
⇨売上高12億円以上(バスケ関連事業9.6億円以上)
アリーナ
⇨新設アリーナ基準充足
順に見ていきましょう!
入場者数
まず、ひとつ目の基準は、入場者数が平均4,000人以上であることです。
これは、クラブ運営のための事業の基盤になるものです。
やはり、バスケ観戦は観客がいてのものです。そもそも、「そのクラブの試合を見たいという人」「そのクラブが好きなファン」が多くないとクラブは盛り上がらないのは明らかでしょう。
まさに、チーム運営の基盤になる基準と言えます。
売上
ふたつ目のは、クラブの売上高が12億円以上(バスケ関連事業9.6億円以上)であることです。
クラブをよりよくするため、そしてBリーグのビジョンを実現するためには、これくらいの売上高が必要だということです。
Bリーグのビジョンとして、クラブが所属している「地域を幸せにする」ビジョンがあります
スポーツクラブはスポンサーに支えられて、成り立っている面が強いと思います。
ただ、逆に、Bリーグの各クラブがそれぞれの地域をサポートしてもいいわけです。というかそれが、クラブが所属する「地域を幸せにする」と言うことだと思います。
このように、地域への事業投資ができるかどうかの裏付けとして売上高の基準が設けられています。
ちなみに、この基準がなかなか簡単に達成できる基準ではありません。
参考までに、2020-21シーズンに売上12億円を突破したクラブを列挙しておきます。
- 宇都宮ブレックス
- 千葉ジェッツ
- アルバルク東京
- シーホース三河
- 大阪エヴェッサ
- 琉球ゴールデンキングス
アリーナ
最後にアリーナ基準についてです。
新B1ではアリーナの大きさも求められます。
どのようなアリーナが必要なのか気になる方も多いのではないでしょうか?
アリーナについては細かな取り決めがありますが、ここでは、分かりやすい基準を3つ挙げます。(これら3つがハードルの高い基準でもあります。)
その3つは、入場可能数(総座席数)、スイートルーム、ラウンジです。
【入場可能数(総座席数)】
5,000人以上の観客席数があること
【スイートルーム】
入場可能数の2%以上が利用可能であること
【ラウンジ】
(スイートルームと合計して)入場可能数の5%以上が利用可能であること
なお、スイートルームとラウンジについては、総座席数に原則カウントしませんが、コートを見渡すことができるのであればカウントしても良いことになっています。
ここで、簡単な座席数の例を挙げます。
5,000人の2%がスイートルームに必要、5%がラウンジに必要(スイートルームとの合計)であるので、一般席とスイートルーム、ラウンジの座席数は次のようになります。
スイートルーム:100席
ラウンジ:150席
合計座席数:5,000席
実際の数字で見てみると、なかなか大変な数字に感じる方も多いのではないでしょうか?
現在のアリーナで総座席数の条件はクリアできても、スイートルームやラウンジの条件をクリアするのはなかなか大変です。
みなさんが好きなクラブのアリーナの現状はどうでしょうか?
新B1に入るための審査について
さて、ここまで、新B1リーグの参入基準について説明してきました。
新B1に参入するためには審査に通過する必要があります。
新B1が始まる2026-27シーズンの前年に、この基準を満たせば良いわけではないことに注意が必要です。
ここからは、新B1リーグに参入できるために突破すべき審査について、スケジュール面も含めて紹介します。
スケジュール
大まかな審査スケジュールはこちらになります。
出典:B.League公式HP
新B1に参入できるのは、入会基準を満たした2シーズン後からとなります。
なので、新B1が開幕する2026-27シーズンから参入するには、2024年10月の初回審査をクリアする必要があります。
上図にも記載されていますが、審査時期と参入時期をまとめた表がこちらです。
審査 | 審査時期 | 参入時期 |
初回審査 | 2024年10月 | 2026-27シーズン |
2回目審査 | 2025年7月 | 2027-28シーズン |
3回目審査 | 2026年7月 | 2028-29シーズン |
4回目審査 | 2027年7月 | 2029-30シーズン |
初回審査について
ここで、初回審査について紹介します。初回審査のみ、2回目以降の審査と違う部分があります。
上記で、入場者数、売上、アリーナの基準を紹介しましたが、必ずしも初回審査ではこれらの条件を全て満たす必要があるわけではありません。
そもそもアリーナなんてすぐ完成する物じゃありませんし…
そこで、2024年10月の初回審査のみ段階審査(1次〜4次審査)が導入されます。
1次審査から基準を満たしたクラブが新B1への参入が決まります。
その後、参入クラブ数を考慮しながら、2次審査以降が行われる流れとなります。(何次審査までやるかは未定)
初回審査の1次〜4次審査についてまとめた表がこちら。
出典:B.League公式HP
アリーナについては、審査時点で完成はしていなくても大丈夫です。2026-27シーズン〜2028-29シーズンまでに基準を満たすアリーナを利用できる証明ができればOKです。
入場者数と売上高についても、必ずしも平均4,000人以上の入場、12億円以上の売上が必要というわけではありません。
ただ、あくまでも、1次審査から基準を満たすチームが優先的に新B1への参入が決まります。
参入チーム数を満たし次第、それ以降の審査は行われなくなりますので、やはり良い数字を残すことに越したことはありません。
まとめ
この記事では、2026-27シーズンから始まる新B1リーグが目指す姿や審査基準について詳しく紹介しました。
この新B1リーグの発足により、ますます日本のバスケは発展するでしょう。
嬉しい限りです。
ただ、少し厳しい基準が設けられていると感じた方も多いのではないでしょうか?
観客数や売上、アリーナと超えるべき壁はまだまだ多くあります。
私もひとりのBリーグファンとして新B1リーグに向けて少しでも貢献できればと思っています。
みなさんもぜひ会場に足を運び、未来の日本バスケの発展に貢献していきましょう!
最後まで読んでいただきありがとうございました。